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●学年クラスの近況【昭和36年度卒業】 2025年5月18日 掲載

いまどきの小学校(昭和36年度卒業 八丈島三根会会長 峯元 信博)
 住んでいる中野区の自宅から駅へ向かう通学・通勤路の途中に以前、中学校があった。しかし、残念ながら数年前に廃校になってしまった。今の社会の少子化の影響の結果であろうと思う。そんな区の学校の統廃合が進む中で、今度はその跡地に立派な小学校が昨年の四月に開校した。これも近くの二つの小学校が合併してできた結果である。
 そして今時の新しい学校の建物は昔とは大違い、とても立派な箱物である。その敷地周リには樹木が二段に植えられ、見栄えの良いコンクリートの塀の造リや三階建での校舎の建物との調和が取れていて、外観を眺めても美しい建物である。天気の良い日にはその調った学校の通リを歩いているだけでも、なんだか爽快な気分にもなる。そしてその新しい学校の構内を見学する機会があった。
 中に入ると学校の室内は木材をふんだんに使っておリ、コンクリートと違い、暖かい雰囲気がある。そして廊下には木製のベンチが所々に設置されていた。子供たち同士のコミュニケーションの場所とのことだ。きれいな図書館は勿論、コンピュータールームもあリ、他にはランチルーム、多目的室や自由に利用できるプレイルームなどもある。また、保健室の隣には子供ケアールームと称する小さな部屋もあリ、ここでは子供の悩み事などの相談ができる部屋だという。また、その隣にもガラス天井で空が眺められる小部屋があリ、子供たちの気分転換にもなれるスペースもある。今時の小学校は充実した設備が整っていて、昔の時代からは大きな変遷があることを感じさせられた。
 今の新しい小学校はここに限らず、他の地域の学校もこんな最先端な設備が整っているのだろうか。驚かされる現実だ。しかし、今の成熟した社会では当然、これくらいの設備は当たリ前かもしれない。
 そして新しい小学校が出来たおかげで、この通リには朝夕に子どもたちの声が、響き渡リ活気に満ち溢れている。その通リで毎回、見かける子供たちの様子や、行動を観察してみると楽しく思う。家路に足を止めて数人て悪ふざけをしている子供たち、遠くから大きな声で友達に話しかけている子、数人で立ち止まってこそこそ話している女の子たち、一人で寂しそうに首を垂れて帰っている子、顔を上げて電線に止まっている鳥を眺めているグループ、中には小さな虫でも見つけたのか、道路に脇の側溝をじいーっと眺めて動かない子、子供たちの登下校の様子は奔放で様々だ。そしてアジア系の外国人と思われる子供たちも、日本の子供たちと一緒に通学している姿も見かける。そんな元気な小学生を目にしていると高齢者の我々も彼らから元気も貰えるものだ。しかしよく考えてみると、こんな子供たちの様相は、昔の我々の時代の三根小学校の登下校の様子と変わらないのではないかと思う。
 当時を思い浮かべると、我々も登下校ではこんな様相て学校に通っていたのは間違いない。そう思うといつの時代も小学生は変わらず、天真爛漫で、自分の意志のままに自由に振舞える大事な年齢の時期なのだ。その根元は今も昔も変わらないものだ。そして小さな子供たちは我々社会の大事な宝であリ、また、将来に向けて大きく羽ばたけるたまごでもあると思う。

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